薬物依存症とは
薬物依存を引き起こす薬物は、中枢(ちゅうすう)神経系を興奮させたり抑制したりして、「こころ」のあり方を変える作用をもっています。これらの薬物を連用していると耐性(たいせい)がつき、同じ効果を求めて使用の回数や量を増やしていくうちにコントロールがきかなくなって、連続的・強迫的に使用する状態になります。この状態を薬物依存といいます。
- 薬物依存の特徴
- 薬物依存には、薬物の連用を中断すると、落ち着きを欠き、焦燥感(しょうそうかん)や怒りっぽさを示す精神依存と、薬物特有の離脱(りだつ)症状を示す身体依存との両面があります。薬物依存が続くと、自己中心的でイライラして怒りっぽくなり(情動面)、何かをやろうとする意欲が減退したり(意欲面)、犯罪を平気で犯したり(道徳面)という三方向の性格の変化が認められます。
薬物使用によって身体障害や精神障害、社会的な問題(退学・失業・離婚・借金・事故・犯罪など)が引き起こされていてもなお、誘われたり、薬物を目の前にしたりすると、使用したいという渇望感(かつぼうかん)が強くなり、手を出してしまうのです。
薬物依存からの回復にも自助グループの果たす役割は大きいと思います。