摂食障害について
摂食障害は珍しい病気ではなくなりました。しかし、戸惑いは深く、ご本人もご家族も内科へ行くのがよいのか、心療内科なのか、勇気を出して精神科なのかと悩み、最後に意を決して精神科を受診される方も多いと思います。
摂食障害は医療機関により対処方法が大きく異なる疾患でもあることもあまり知られていません。当院は極力、強制的治療を行わない努力を続けています。入院治療もできるだけ避けています。摂食障害の回復援助に何が求められるのか、ご本人、ご家族の歴史・話をゆっくり聞く作業を行い、当事者にも家族にも仲間の必要性を私たちはお伝えします。
当院では通常の診療とは別に、以下の二つの会を開催してきました。どうぞ、ご遠慮なくご相談下さい。
(通常の診療は病院外来にお問い合わせ下さい)
マーサウの会=摂食障害の家族の会
医師・臨床心理士が司会を務め、第1・第3火曜日の夜7時から9時まで開いています。当院の会議室で開いています。1999年6月にスタートしましたから、もう24年が経ちました。「マーサウ」とは北米大陸の先住民族であるホピ族の言葉で「精霊」「大地」などを意味します。
毎回、苦労を重ねてこられたご家族が集まり、涙あり、笑いあり、「話し足りない」集いを続けて来ました。ただし、どんなときにも話された内容の秘密を守り合うことが決まりです。
家族が集まり、遠慮せずに話し合う会ですので、残念ながらご本人は参加出来ません。ご本人には別の「カラフル」というグループ活動がありますにで、そちらをご覧ください。
病気をすぐに「治そう」とする努力はときに辛すぎるものです。まずは病気についての話し合いです。いままでの歴史を語り合ってみることです。そのうちに病気の輪郭が浮かび、焦らず、回復を見すえることが出来るようになります。
10年以上参加を続けていらっしゃるご家族も多く、初めての方は「そんなに長くかかる病気なの」とびっくりされもしますが、希望と勇気を分かち合う会です。
予約制ではなく、毎回ご自由に参加出来ますが、急用で休む日もありますから、はじめて参加される方は事前にご連絡を下さると幸いです。当院の大河原(医局)、臨床心理室が窓口になっています。参加費は300円です。
ご本人が当院を受診されていない方のご家族も参加出来ます。
なお、年に1回、「マーサウの会記念懇談会」を開催し、ご本人にも参加を呼びかけています。2023年4月には「24周年懇談会」を開き、近県からも含め、含め、100人を超える方々が参加してくださいました。
開始依頼、司会を務めてきたのは大河原で、この案内も書いています。私たちの摂食障害に対する考え方については、当院ホームページ・医師紹介に大河原の著作を挙げてありますのでご参照ください。
カラフル(摂食障害自助グループ)
毎月:第1火曜・第3水曜 15:30~16:45
毎月:最終土曜 13:30~14:45
に開催しています。
※祝日はお休み。水曜始まりの月(つき)は第3→第4水曜へ振替え。
グループ継続のために病院スタッフが同席しています。
現在はオンラインと対面の並行で行っています。法人内感染対策により対面参加に制限がある場合があります。事前にご確認をお願いいたします。
お問い合わせはアルコールセンター、心理室へどうぞ。
<お願い>
初めての方はまず一度当院医師とお会いください。