第18回IPS勉強会・山梨厚生病院にて


住吉病院とすみよし障がい者就業・生活支援センターでは、IPS(Individual Placement and Support)モデルによる援助つき雇用に関する勉強会を開催しています。

第18回IPS勉強会は2010年1月27日に山梨厚生病院で開催させていただきました。今回もさまざまな施設からのご参加をいただきました。

内容: 「ストレングスモデル―精神障害者のためのケースマネジメント(第2版)」
      第2章 ストレングスの基礎理論
           
まとめとディスカッション

  

ストレングスに焦点を合わせて支援をする専門職としての姿勢の重要性がこの章においても強調されていました。利用者を「弱い・知らない人」の角度から見るのではなく、「一人の人間としてできている・自分についての専門家である」という見ていこうとすることは、当たり前のことでもあり、だからこそ忘れがちのことでもあると再認識しました。

 

ストレングスモデルでは、一人ひとりのおかれている生活場の質が達成と生活の質を決定すると考えます。その要因には個人的なものと環境との2つがあり、個人のストレングスでは

願望×能力×自信=見込みと可能性

と考えられています。これは掛け算であるところが重要と感じられました。つまり、願いや希望がないところでは、能力や自信についてサポートをしても、答えである見込みと可能性、すなわち、その方の「モチベーション」として外側から見えている状態はゼロにしかならないということだと思います。

ご発表いただいた方は、ご自身の生活上の経験にストレングスモデルの観点からの見方を重ねて発表して下さり、本を読んでいるのではない生きたメッセージを感じ取ることができました。個人的にこの勉強会の成熟を感じて熱い思いを得ることができました。参加された方からもさまざまな語りがあり、今回新たに勉強会で出会った方とも良い出会いをいただきました。出会ったすべての方々、今回の勉強会を開くにあたりご尽力いただいた方々にこの場を借りて厚くお礼申し上げます。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。