働くこととリカバリーin神戸
- 2009.08.29
- 日記
兵庫県急性期治療研究会で「働くこととリカバリー」の講演をさせていただきました。座長の労をおとりいただいた兵庫県こころのケアセンターの加藤寛先生は、かつての阪神・淡路大震災の支援を通じて大きくご自身の生き方を自ら変えられた方で、私は勝手に戦友と思っている方で、久方ぶりにお目にかかり、懐かしく、そして懐かしくなく感じました。
土曜日の遅い時間帯ではありましたが、多くの方に私の話をきいていただきました。リカバリーとは大きく定義されるものではなく、一人一人で異なっているものであり、すこやか/元気でいることによってその道のりを歩んでいくことが可能になるのではないかとご提案しました。
その後でIPS(Individual Placement and Support:個別職業紹介とサポート)モデル援助つき雇用についてお話しさせていただきました。
私の2つの医療機関での少ない経験からですが、IPSの手ごたえやジョブマッチングでいろいろなことが可能になるのだと驚いたこと、プリンシパルの重要性についてデータをお示ししながらお話しすることができました。
時間を目一杯使ってしまい、フロアとのやり取りは会の中では少しだけでしたが、講演会の後の情報交換会では、現場で頑張っておられるかたがたからご質問をいただき、また、自分自身の学ぶ機会をいただきました。今回もまたしても思ったのは、いろいろな方へのサポートを通して私たちがリカバリーしていくこと、社会の中に自分の立ち位置をさがして当たり前に・普通に成長していくことだと思いました。
時間が足りなかったため、講演の最後に早口になってしまった謝辞をもう一度ここで記しておきます。
私は今でこそ「回復」などと知った風なことをお話していますが、人間はどのようなことを経験してもリカバリーしていくのだということ、そして生きていくことの素晴らしさを教えてくださったのは、私が深く敬愛した友人であり、尊敬すべき臨床家であった故・安克昌先生でした。安先生、本当に有難うございました。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
(wrote:財団法人 住吉病院)
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