湯治紀行@Villa雨畑

早川町にある4ケ所の公共入浴施設の中の1つに「Villa雨畑-すず里の湯-」があります。この入浴施設は県道南アルプス街道から雨畑地区に向かうわき道に約5km入ったところにあり、国道52号線の分岐からだと約16kmの山道をドライブしたところにあります。奈良田温泉よりずっと近らしいのですが、道の細さはたぶん上で、ガードレールなしの細道、対面通行不能のトンネルなど、かつて桃の木温泉に行ったときに通ったことのある山道を思い出しました。私のような、運転技術の不十分な人間には注意が必要な道だと思います。
   

ダム湖である雨畑湖の湖畔にある雨畑集落にある、廃校になった 旧硯島小中学校の校舎を改築したグリーンビレッジ・ヴィラ雨畑という宿泊研修施設にある浴場がVilla雨畑です。かつて小中学校の校舎だった建物はなかなかに近代的です。そして、校庭の一部に立てられた一戸建て風の浴場もいい味を醸し出していました。なにか、アジアのスパか南フランスの小屋のようなたたずまいで、中の脱衣場も浴室も清潔で気持ちの良いところです。

  

泉質は、 泉温14.2℃と、残念ながら温泉ではありません。 PH 7.44の単純硫黄冷鉱泉を加温して入浴に適した温度に上げているということです。浴場は男女に分かれているのですが、なんと露天風呂は女風呂にしかなく、かなり残念に感じました。それでも、浴室2つの壁面はほぼ全面ガラスサッシになっており、山側のサッシを全開にしての入浴は、風に木々のそよぐ音に野鳥のさえずりも聞こえ、心身にリラックス感を充分に与えてくれました。ちなみにサッシの外側はウッドデッキになっており、夏にはチェアを出せば相当に爽快であろうと思われました。

  

男湯は浴槽が2つでしたが、熱めとかなり熱めの2種類で、ぬる湯で長湯したい人には不向きのような気がしました。お湯は透明で、かすかに硫黄の香りがするような気がしましたが、塩素臭も混じっているような気もしました。加温・半循環なのだと思います。浴後はすべすべ感がありました。恵まれた自然ときれいな浴場、この施設はゆっくりと泊まりでも利用できるということで、機会があれば宿泊利用もしてみたいと思いました。

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