ヴォルフスブルグの奇跡

FIFA女子ワールドカップ2011に出場中のなでしこジャパン、予選リーグの最終戦ではイングランド相手に体格差を埋めきれずに0-2と完敗して、準々決勝は開催国のドイツとの対戦でした。

過去の対戦で1度も勝ったことのない相手で、しかも今回ドイツは自国開催の大会。ヴォルフスブルグのスタジアムは満員のサポーターで埋まりました。

試合開始からプレッシャーをかけ、小刻みなパス回しをする日本に対してドイツはフィジカルで勝負という展開が続きました。セットプレーでは何回も危ない場面を作られましたが、踏ん張りを見せて前半が終了。後半開始から、日本は選手交代でフォワードの軸となっていた永里選手を丸山選手に代えました。その後も双方あい譲らず、スコアレスの展開のまま、勝負は延長戦に突入しました。
延長戦も前半はゴールは生まれずに、ひょっとするとPK戦も考えるような雰囲気の中で108分、岩淵選手のはたいたパスを澤選手がワンタッチで右サイドに走った丸山選手に浮き球の絶妙なパス。ドリブルで突破した丸山選手がスライディングしてくる相手ディフェンスをかいくぐってゴール左のサイドネットに見事に突き刺してくれました。

その後はドイツの猛攻にさらされましたが、日本は集中力を切らすことなく1-0で守り切り、女子サッカー界の奇跡がヴォルフスブルグに降臨したのでした。

大会前に澤選手が目標に挙げた「メダル獲得」にむけた大きな試練の一戦を乗り越え、見事に歴史上初のワールドカップベスト4に進出が決定した、なでしこジャパン。14日の準決勝ではスウェーデンとオーストラリアの勝者と決勝進出をかけて対戦することになりました。今大会では左サイドバックの鮫島選手が東京電力マリーゼ在籍ということで注目されていましたが、丸山選手も以前はマリーゼに在籍していました。上層部の責任問題はどうあれ、彼女を知る人々に元気が届けられたことと思います。

ありがとう!なでしこJAPAN!

素晴らしい決勝点はここで見ることができます→http://www.youtube.com/watch?v=AYSQ1YK6WRw

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。