祈・健闘!ロンドンパラリンピック日本代表

日本代表選手団が過去最多のメダルを獲得して終了したロンドンオリンピックですが、8月29日からはロンドンパラリンピックが開幕します。日本代表のパラリンピアンは135人、今回の主将は4大会連続出場となる車いすマラソンの土田和歌子選手です。残念ながらサッカー代表は今回参加できていません。

土田和歌子選手は高校2年の時、友人とドライブ中に事故に遭い車椅子生活になりましたが、その後アイススレッジ協議を始めて1998年長野パラリンピックで金2銀2の大活躍をされました。その後は車いす陸上競技にも挑戦され、2004年のアテネパラリンピックでは5000メートルで優勝、日本人初の夏冬パラリンピックでの金メダリストとなりました。2000年には勤務先を退職してプロアスリートとして活躍されている、私にとってはなでしこジャパンの澤穂希選手と同じような伝説的女性アスリートのおひとりです。車いすマラソンではボストン5連覇中と、世界一と目されている実力者ですが、2000年シドニーパラリンピックで銅メダル・2004年アテネパラリンピックで銀メダルを獲得し、期待された2008年北京パラリンピックでしたが、惜しくも棄権、パラリンピックでは車いすマラソンのタイトルはまだとっていません。多くの人に元気を伝えて下さるアスリート・土田選手の活躍を期待しています。

日本パラリンピック委員会

ただ、日本ではオリンピックは文部科学省、パラリンピックは厚生労働省が管轄の省庁になっています。海外では、障がい者スポーツは競技スポーツとしての体制が組まれ、スポーツ団体も障がい者も含めて同一組織であるケースが多いようですが、日本では障がい者スポーツとは「スポーツ」ではなく「福祉」という側面が強いということなのでしょうか。団体も別団体になってしまって、障がいの有無でアスリートが分断されてしまっています。そして資金的な問題も生じてしまうのでしょう。パラリンピアン選手に対する支援は不十分だと思います。さらにはオリンピック用の強化施設を使うことが文部科学省(オリンピック)と厚生労働省(パラリンピック)という管轄の違いから、パラリンピアンがスムーズに使えないことも問題だと思います。

障がい者スポーツ、といっても精神疾患をお持ちの方は入っていません。知的障がいに関しては、過去に知的障がいを偽装して金メダルをとった例があり、今回ようやく知的障がいクラスがパラリンピックに戻ってきました。それぞれの障がいを格差なく平等に競うことのできるルールを作ることは、社会の仕組みとしても常に確認と改善を積み重ねていくことを必要とするものだと思います。

土田和歌子選手の公式サイトはこちらから→http://www.tsuchidawakako.net/

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。