私のリカバリー~体験・想いを語る

遅いご報告で恐縮ですが、住吉病院看護教育研究会では、さる7月31日に研修会を開催いたしました。今回は弊法人が力を注いでいる、精神的困難の経験をお持ちの方が働くことへの支援について学びを深めようということで、表題のようなテーマで4人のスピーカーの方に講師をお願いし、開催の運びとなりました。本館3階の会議室はぎっしりとうまりました。

最初に私のほうからリカバリーとIPS(Individual Placement and Support)援助付き雇用についてお話をしました。リカバリーとは単に病気を治すことではなく、成長や新生やチャレンジの一つの過程である、自分自身の人生を取り戻すことではないか、と、私が日頃感じていることをお話し、なぜ私たちがIPS援助付き雇用を推進しているのかをご説明しました。その後で、4人のスピーカーの方々がそれぞれ前に出て、ご自身の体験と想いをお話しされました。

 

病を治そうと努力していた頃のこと、働くためのコツ、就労支援の担当者を変えてもらったら働けた話、サポートしてくれている人たちへの感謝、働いている今考えていること、大切にしていること、将来の夢、そして、これから働こうと決意する人たちへのメッセージ・・・一人一人の人生は違っていても、その根底にある「きっとよくなる」という気持ちに私はこころが暖まりました。日頃同僚として一緒に働いている人たちでも、その深い奥のほうにあるパトスに触れることができ、幸せなひと時を過ごすことができました。

看護研修委員会アンケートより一部をご紹介いたします。

・普段聞くことのできない貴重な体験でした。仕事をするとストレスがたまってよくないと思って
 いましたが、そういう考えは古く、今は違うのだと痛感し、大変勉強になりました。
・私は今年入職したので、分からない事も多かったのですが、OTで働く@@さんがいろいろ
 教えてくれて助かっています。これからも頼っていきたいと思います。
・それぞれの当事者が入院に至る迄の苦悩や就職出来た事の喜びが深く伝わってきました。
・”働くことはフツーの事”の言葉が印象に残ります。フツーの事に喜び、感謝を忘れていました。
 思い出させていただきました。
・みんな悩む事は一緒。人間だもの。
・当事者の方の声をもっと聴きたいです。とても良い研修をありがとうございます。
・働く事、働ける事はどんなにすばらしい事か実感できる研修会だったと思います。
・就労支援の実りでさきがけである仲間の方々の生の声を聞かせて下さりありがとうござい
 ました。
・障害のカベを超えた人と人との自然な交流を感じた。どんな方でも夢を持つ権利があり、
 それに向かってがんばれる勇気をもらった。
・参加してよかった。疲れがとれました。
・皆さん、私もですが、挫けずに仕事を続けましょう。
・当事者の人と実際に共に働く我々のような職員に対する教育も必要だと思う。
・頭が調子悪いという言葉がすてきでした。皆の前で自分のことを語るって、勇気のいること
 だと思います。いろいろ語っていただいて、その想いを知ることができました。
・働けることの喜び、必要とされ生きることの幸わせはかけがいのないものと、あらためて感じ
 ました。
・とても胸が熱くなりました。
・プレゼンターの方々の”自分の事をよく知っている”ことに感銘をうけました。
・発表がとても素晴らしくて、私も希望をもらえた。
・もっと多くの方々の体験談をきかせてもらえる研修を企画してほしい。
・現実にリカバリーしている方々の話に勇気づけられました。

看護部長からも素敵なHEART full メッセージをいただきました。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。