サムライブルー、ロンドンの戦い３

昨日、なでしこが希望を伝えてくれた聖地ウェンブリーで、今日はロンドンオリンピックサッカー男子日本代表”サムライブルー”が、44年ぶりのオリンピック準決勝をメキシコとの間で戦いました。日本はこの試合、準々決勝で途中交代したエースの永井選手が先発で出場しました。

試合は同じようなショートパスをつなぐプレースタイルの両国ということもあり、開始からやや静かな展開でしたが、前半10分過ぎにパスが回るようになった日本は大津選手のミドルシュートが豪快にサイドネットにつきささり、まずは12分に先制しました。しかし、その後次第に地力に勝るメキシコがゲームを支配し始め、31分にはコーナーからメキシコに決められ、ついに今大会初の失点をしてしまいました。さすがにメキシコはテクニックに秀でており、何回かひやりとする場面もありましたが、前半は１－１で終了しました。

前線からのプレスがチームスタイルの日本としては、中２日の連戦の疲れが効いてきたとみえた後半になり、互いのサポートができなくなってきました。その積み重ねの結果として徐々に押し込まれる場面の増えた後半20分、キーパーからの不用意なパスをカットされて逆転ゴールを決められ、日本は１－２とされました。懸命に追いすがろうとする日本でしたが、スペースを埋められて思うように前線に有効なパスが供給されない時間が続き、後半のアディショナルタイムにとどめの３点目を入れられ、ついにメキシコに44年前の雪辱を果たされて、なでしこジャパンに続くサムライブルーの快進撃は止まりました。

今日の試合では明らかに東選手と永井選手は体が重かったので、早めに交代する必要があったようにみえました。特に永井選手はけがの影響があったと思われるパフォーマンスで、先発して最後まで、にはつらい状況ではなかったのではないでしょうか。そしてリードされた時間帯に杉本選手を投入したのにロングボールを使わず、さらに清武選手を下げ宇佐美選手を投入しましたが、この交代でどのような戦術をとるのかをメッセージとしてイレブンに浸透させることができていないように見えました。関塚監督にはもう一度チームの現状を、コンディションを含めてフラットに見渡してゲームマネージメントしてくださることを望みます。それと、ここまでくるとオーバーエイジで香川選手もしくは経験あるゴールキーパーを招集できず、３つあるオーバーエイジ枠を有効に使えなかった日本協会にも敗因の一つがあると思いました。

がっくりとうなだれたサムライブルーの戦士たち。しかし、まだ旅は終わってはいません。気持ちを切り替えて、３位決定戦を勝ち抜いてメダルを持ち帰ってもらいたいと思います。

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