なでしこジャパン、ゴールドメダルへの戦い

なでしこジャパンのロンドンオリンピックでの戦いは、聖地ウエンブリーで素晴らしい観客の前、ついにクライマックスを迎えました。相手は昨年のワールドカップ決勝戦と同じく、強豪アメリカです。試合前のアメリカチーム各選手のコメントでは、この一戦にかける雪辱の気持ちがひしひしと伝わってきました。

前半開始からプレッシャーをかけてきたアメリカは、8分にすかさず先制し、0-1となでしこジャパンは今大会はじめて点数を追いかける展開になりました。日本も反撃、16分・17分とアメリカゴールに襲いかかりました。17分の大儀見選手のヘッドも、32分の宮間選手のフリーでのシュートもいずれもゴールバーに阻まれ、36分にも大野選手のミドルシュートは惜しくもゴールマウスをはずれました。その後も両者譲らず、一進一退の攻防であっという間に前半の45分が過ぎました。

後半に入り、最初から前に出た日本でしたが、9分にカウンターから失点。0-2と日本は窮地に立たされました。ここから日本は坂口選手に代えて田中選手を入れ、澤選手を前にあげて反撃を開始、18分に大儀見選手が追撃のゴールを挙げて1-2と追いすがりました。そしてあと14分、ついに日本はディフェンスを1枚下げて岩渕選手を投入しました。そして後半38分、岩渕選手のシュートはゴールキーパー・ソロ選手のスーパーセーブに防がれました。そして後半40分、3人目の投入もフォワード丸山選手で、日本は最後の攻撃に移ろうとしましたが、ついにアディショナルタイムは過ぎ去り、なでしこジャパンの旅はシルバーの輝きで終わりました。

試合が終わってから涙にくれたなでしこジャパンの選手たちでしたが、すべてを出し切った彼女たちの得たものは、オリンピックのサッカー日本代表の歴史上はじめての銀メダルと、素晴らしい仲間とサポーターとの一体感でした。本当にお疲れさまでした! 日本には岩渕真奈(日テレベレーザ)のほかにも同じチーム所属の田中美南選手た田中陽子・京川舞選手(二人ともINAC神戸)など、若い有望なプレイヤーがたくさんいます。そして8月13日からはFIFA女子U-20ワールドカップが日本で開催されます。次の国際大会への歩みは、今この瞬間にも流れていて、丸いボールはどこまでも転がり続けるのです。

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