うつ病リワークプログラムの続け方

うつ病リワーク研究会では、このたび「うつ病リワークプログラムの続け方 スタッフのために」という本を出版されました。
リワーク研究会は2009年に弘文堂から「うつ病リワークプログラムのはじめ方」を出版されました。この本はその続編というべきもので、リワークプログラムを始めた施設で起こりがちな課題について経験がある施設のスタッフからのアドバイスが書かれているようです。
中で、診断の問題について触れられています。外来での診察だけでは軽い躁状態や発達障害の症状をもっている人がそういう特徴を示さないことが多いということのようです。そこで、集団の中で継続的に関わった時に、その人の特徴が現れてくるそうです。外来の診察室にはない自然な状況の中で行われることで、その方の人となり・本質が見えてくるのかもしれません。
また、リワークプログラムのスタッフについてもアドバイスが書かれています。
そして、問題行動に対する対処方法についてのまとめもあります。「問題行動が示されたら,すぐに介入すること」が原則とされています。
最後に、外部組織に属する人たちとの連携も書いてあります。メンバーが復職する職場の状況は、地域や業種などによりさまざまな違いがあり、それらに柔軟に連携・対応することが必要です。ちなみに、この部分は山梨県にある響ストレスケア~こころと身体の診療所の大橋昌資先生が執筆されています。
いま、リワークに取り組んでおられる方々、これから取り組もうとされている方々にとり有用な本と思いました。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。