”ぱー”で踏ん張る
- 2009.08.08
- 日記
財団法人井之頭病院 http://www.inokashira-hp.or.jp/
私の大学医局同期生からまた1人の院長が誕生しました。お祝いを兼ねて食事をしましたが、そんな彼から聞いた言葉がこころに残りました。
「若い頃はね、患者様をなんとかしよう、と思っていたよね。良くなりたい、と必死な患者様と一緒に身体に力を入れて、なんかこう、身体全体を”ぐー”にして踏ん張っていたような気がするんだよね。」
「長く精神科の医者をやっていると、いつかしら、患者様には元々回復していく力があるのが信じられるようになる。精神療法といっても、患者様の語ることに耳を傾けて、その方がある時点を迎えて回復しているのを目の当たりにする幸運に恵まれるようになるんだ。」
「踏ん張るといっても、身体の力がちょっと肩から抜けて、”ぱー”で踏ん張るみたいな感じになるように思う。きっと、こういうことが精神療法の教科書に書いてあったんだろうな、と今になってから思うんだよ。」
ようやく精神科サービスを生業にしていることの奥深さがわかるようになった私たち。それを教えてくださったすべてのユーザーの方と同僚の方にあらためて感謝したいと思いました。そして、よき同期生同士のつきあいがこれからも続いていきますように。お互いに切磋琢磨し成長していけますように。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
(wrote:財団法人 住吉病院)
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