ストレングスモデル
- 2009.02.23
- 日記
精神科サービス提供者であるためには必須の概念「ストレングスモデル」。
ストレングスモデル―精神障害者のためのケースマネジメント
チャールズ・A.ラップ,リチャード・J. ゴスチャ著, 田中 英樹監訳:金剛出版
リカバリー志向の支援のためには不可欠な原則が満載で、ケースワークを行う人ならずとも、支援のあり方の根本を理解するためには重要な本です。
いくつかの原則があります。
1.精神障害者は弱者ではなく、リカバリーし、生活を改善し高めることができる
2.焦点は欠陥ではなく個人のストレングスである
3.地域を資源のオアシスとしてとらえる
4.クライエントこそが支援過程の監督者である
5.ケースマネージャーとクライエントの関係性が根本/本質である
6.われわれの仕事の主要な場所は地域である
わが国にも多い「医療・保護中心主義」にも痛烈な一撃が加えられています。
そして、ストレングス的実践と非ストレングス的実践の対比ものっています。
人それぞれ違っても、それぞれが大事で欠かせないものだということがストレングスモデルの根底にあります。たとえば、絵を描くことを考えるとき、パレットに同じような色を出して塗っていっても絵は何も伝えることはできません。
さまざまな色をパレットに搾り出し、キャンバスのそれぞれの場所に塗ってこそ、きれいでこころをうつ絵が完成するのではないでしょうか。そして、このように絵を描くことは、私たち誰でもが参加している社会ということにつながるのではないでしょうか。
私たちの「ぱれっと」の名には、そんな気持ちがこめられているのだと思っています。
(wrote:財団法人 住吉病院)
-
前の記事
IPSの原点を振り返る 2009.02.20
-
次の記事
お気に入りのスライド 2009.02.24