処方薬ミーティングのお知らせ

サポートハウスとびらでは、薬を飲んでいる方々からさまざまな想いが寄せられており、その想いをみんなで分かち合う会を企画しています。毎月第3木曜日に、「処方薬ミーティング」が開催されており、今月は、12月16日(木)だそうです。ミーティングはピアカウンセリングの手法に則って進められますので、基本は言いっぱなし/聞きっぱなしの会ということです。

「薬をやめたいけれど、やめようとすると体調が悪くなってしまう」「薬を飲み続けていて大丈夫だろうか」「薬を飲まない生活がしたい」「薬をやめたいというと怒られてつらい」などなどさまざまな思いが話されているようです。

事前申し込みは不要だそうです。詳しくはサポートハウスとびらまで⇒「処方薬ミーティング」開催のお知らせ (supportobira.blogspot.com)

処方薬の減量や断薬は社会的にも大きな潮流となっていますが、多くのガイドラインは向精神薬の漫然処方を禁止し必要最小限を用いるように提言しているものの、今のところすべての人に対して確立された減薬法はないと思われます。ベンゾジアゼピンについては突然の中断(私たちは「ズバ切り」と言っています)は大きな離脱症状群を招くことが知られており、抗精神病薬に関しても減量が進むほど慎重な対応が求められると思います。
わが国では抗精神病薬減量方法としてSCAP法が発表されていますが、SCAP法では、抗精神病薬の減量速度は、1回・1週当たりの減量は高力価薬はCP(クロルプロマジン)換算で50 ㎎以下、低力価薬はコリン性離脱を考慮してCP換算で25 ㎎以下としています。しかしこの方法では早すぎることも少なくなく、個別の抗精神病薬の薬理学的な特徴や薬物動態を考慮した減量方法について検討されていないということがあります。

重要なのは減薬について薬を処方する者が飲む方と話し合うこと、より少ない服用量になるほどよりゆるやかに減量をすることだと思っています。もちろん、本当に薬をやめるかどうかについての判断も必要ですが、そのための情報はまだ十分にあるとはいえません。私も減薬を目指すユーザーの方から多くを学びました。

サポートハウスとびらの処方薬ミーティングは医療のシステムとは別建ての集まりだそうです。ご参加の方々の交流によって現実に起こっていることの状況を共有・蓄積し、よりよい減薬法のための体験が積み重なって、いずれご本人の口から医療者に伝わることを期待しています。