ゾピクロンとエチゾラムが10月14日から第3種向精神薬に指定されました

長らく、向精神薬指定を受けてはいないまま依存性などにつき懸念が評されていた、ゾピクロンとエチゾラムを向精神薬に指定する改正政省令が2016年9月14日、公布されました。この政省令は10月14日から効力を発揮します。


向精神薬は乱用の危険性と治療上の有用性によって第1種から第3種に分類されていますが、今回の2剤はいずれも第3種向精神薬に指定されました。第1種と第2種の向精神薬は、譲り受け、譲り渡し、または廃棄したときは、品名・数量・年月日などの記録義務がありますが、第3種についてはこういった記録義務はありません。

向精神薬の投薬期間の上限に関しては、「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」において、原則14日と定められていますが、2剤に関しては臨床での使用頻度などを考慮して、厚生労働省は9月28日の中央社会保険医療協議会で、今回の2剤については診療報酬上の投与期間の上限を30日とすることを提案し、総会で了承されました。

厚生労働省の処方期間の実態調査では、平均投与期間はそれぞれゾピクロンが26.8日、エチゾラムが27.0日だということでした。この2剤は精神科だけではなく、身体科でも広く処方されていることもあり、日本精神科病院協会などが「診療現場に混乱を来さないように」として投与上限を30日までとするよう要望していたそうです。

服用されている方々、処方されている方々には十分にご注意いただきたいと思います。


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