湯治紀行@フカサワ温泉

フカサワ温泉は、温泉名と施設名が同名での日帰り施設です。料金は420円と一般銭湯より少し高めですが、100%源泉かけ流しが売りで、地元のお客様が中心のこじんまりとしたたたずまいでした。

  

浴室は小さめで、洗い場も4つだけの小ぶりな作りで、内湯が2つあり、高めと低めの温度設定になっているようでした。ただし、低めの温度設定でも40~42℃くらいあり、いわゆるぬる湯ではありません。そして外に露天風呂が1つありますが、街中の温泉にありがちな周囲が塀になっているつくりなので、絶景は望めません。サウナもないというこじんまりとした施設です。

  

露天にずっとつかっていた近所のおじさんの話では、時間によってはイモ洗いのような状態になるそうで、それは泉質のよさのなせる技のように思われました。その泉質といえば、色合いからも予想されますが、モール臭のあるつるすべ感のあるお湯です。泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、源泉温度は 46.4℃ と高く、pH 7.3 のアルカリ泉です。お湯は淡いコーヒー色と見えました。そしてお湯の投入口付近には白いモヤがかかったような泡が見られ、お風呂に浸かっていると肌に泡付きが大量にあります。源泉かけ流しなのでお湯が新鮮な証拠だと思います。源泉温度が少し高いので、ぬる湯にじっくりと浸かりたい派の人にとっては、露天風呂であっても肩までつかるとあまり長湯はできない感じでした。それでも、入浴後にはさっぱり感が続き、肌がすべすべしていました。本当に甲府の温泉は奥が深いと、あらためて感心しました。

こぢんまりした温泉でありながら、質と鮮度の良い源泉かけ流しのフカサワ温泉は、「正徳寺温泉初花」のすべすべ感に「韮崎旭温泉」「山口温泉」のあわあわさらさら性質をミックスしたような感じのお湯でした。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。