「働きたい」を応援する研修セミナー
- 2010.11.10
- 日記
福山市にある社会福祉法人まどか様とNPO法人地域精神保健福祉機構ACT-IPSセンター様共催のお招きを受けて、”「働きたい」を応援する就労支援”でIPS援助つき雇用のお話しをさせていただきました。私に与えられたテーマは「就労支援における重要な概念と支援プロセス」でした。
IPS(Individual Placement and Support)は、北アメリカを中心にしてEBPとして認識されていますが、ヨーロッパでのRCTにおいては、高いフィデリティをもたないIPSにはエビデンスとしての強度がないことや、経済面や雇用状況で成果が影響を受けることも指摘されています。自分自身の持ち時間の管理が十分でなく、フィデリティの重要さを強調しきれなかったかも、と少し反省しています。なお、フィデリティに関してはIPS援助つき雇用のフィデリティは改定版が公表されており、たぶんコンボが出版している”IPSシリーズ”で翻訳版が出版されると思います(というか、期待しています)。
私の話以外にも、
・チャレンジを成功の糧にする就労支援のコツ
・「IPSモデルによる就労支援を経験して」
~本人・支援者・企業それぞれの立場から~
・初期ニーズアセスメントを用いたグループワーク
と、盛りだくさんの研修会でした。60名を超える参加者の皆さまの熱気と、現場で奮闘するご本人とサポーターの方々から、たくさんの元気と学びをもらって、とても有意義なひと時でした。内容をブログで書くことはできませんが、特に働いておられるご本人からのご発言がたいへん心に残りました。
ある支援のお仕事を持つ方が「自分たちは当事者の方のタテとなって働いている気がしていましたが、それはカベになっていたかもしれない」とおっしゃっていたのが印象的でした。カベになっていた支援の仕方に気がついたその方は、きっとこれからは、その乗り越えたカベをタテにして自らを助けて行くことができるのかもしれない、と思いました。
研修スタッフの皆さまの「おもてなし」マインドが行き渡っていた楽しい研修会でした。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
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