今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会報告書

さる9月24日付で、厚生労働省は「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」(今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会報告書)を公表しました。
下記ホームページからPDF形式でダウンロードできます。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/09/s0924-2.html

いわゆる2004年9月に策定された「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の後期5か年の重点施策関連になります。

基本的な考え方は、「地域を拠点とする共生社会の実現」に向けて、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本理念に基づく施策の立案・実施を更に加速する。となっています。

<今後の精神保健医療福祉改革に関する基本的考え方> は次のように要約されています。

○現在の長期入院患者の問題は、入院医療中心であった我が国の精神障害者施策の結果であり、
 行政、精神保健医療福祉の専門職等の関係者は、その反省に立つべき。
○ 精神保健医療福祉に関しては、今後、障害者権利条約等の国際的な動向等も踏まえつつ、
 「地域を拠点とする共生社会の実現」に向けて、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本
 理念に基づく施策の立案・実施を更に加速すべき。
○ 長期入院患者等の地域移行の取組を更に強力に推し進めるとともに、今後新たな長期入院を
  生み出さないという基本的な姿勢に立って、施策を推進すべき。

となっています。全体としては、入院治療から地域医療への政策転換が行われようとしており、また、地域医療の推進に関しては

○ 訪問看護ステーションの一層の活用をはじめとする訪問看護の機能強化等の在宅医療の充実
○ 急性期や回復期における医療としての機能を強化したデイ・ケア等の整備等

があげられています。さらに、統合失調症をお持ちの方の入院者数を今後19.6万人→15万人に減らすことを明記し、また、2年後までに認知症をお持ちの方の入院者数等の目標値も定める、という方向だそうです。

概要版(「文章」と「図」)も出ておりますので、関係者の方はご覧になってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

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(wrote:財団法人 住吉病院