アルコール「行軍」
- 2007.08.21
- 日記
当法人のアルコールセンターの回復プログラムには、月に1回「行軍」という伝統の行事があります。
昨日は、まだ残暑が残る中、患者様・スタッフあわせて12名が、朝9時前にセンターを出発して三ツ峠に向かいました。アルコール依存症治療における「行軍」とは、作家のなだいなだ先生が、医師として勤務していた国立久里浜病院で発案された方法です。行軍は期日が定まっており、天気とは無関係に実施され、散歩でなく、集団で、脱落者を少なくし、かつ迅速に目的地まで移動するという方法です。「行軍」では、患者様もスタッフも、歩くときはみんな一人の人間として、平場の関係性で参加することになっています。
「行軍」にはいろいろな意見がありますが、
開放感とともに、自身の身体をコントロールすることの厳しさを感じ、さらにはともに進んでいく仲間との連帯感、達成感、道中における自己発見性などが、人気の秘密ではないかと思います。
私も、その昔、久里浜病院の研修で「行軍」に参加させていただき、集団で長い距離を歩み進んでいくことの不思議な魅力を知ったものでした。
出発の時にご挨拶させていただきましたが、今回の行軍では、三つ峠から富士山を一望し、一人の脱落者を出すこともなく、皆様無事に帰ってこられました。
三ツ峠からの眺めのライブカメラはこちらから↓
http://www.fujigoko.tv/live/camera.cgi?n=13
(wrote:財団法人 住吉病院)
-
前の記事
多剤大量療法と服薬管理指導業務 2007.08.17
-
次の記事
心理教育における迷信 2007.08.23