ワクチン接種

 いよいよ当院でも医療職向け新型コロナワクチン接種のためのバイアルが回ってきました。といっても、第一次分として回ってきたのは3バイアルだけです。1バイアル当たり5人ないし6人接種ですので、当院では18人だけが先行的に接種するということになりました。

 スタッフ間でもいろいろな意見や心配がある新型コロナワクチンですが、私は自身の接する情報から、今回の(ファイザー製)ワクチンは十分な感染予防効果があり、また接種を大いにためらうような重篤な有害事象は今のところ明らかではないと考えました。そして、自分自身の職業・年齢などからは、重篤有害事象や抗体依存性感染増強(Antibody-dependent enhancement, ADE) が将来的に報告される可能性は考慮すべきであるものの、感染拡大するわが国の現状においては、新型コロナウィルス感染症に罹患するリスクの軽減というメリットと数万分の1程度とされるアナフィラキシーや未知の重篤なデメリットを天秤にかけた場合、個人的な考えとして、現状では接種を受けるメリットは、デメリットを上回ると考えました。なお、弊法人ではこのワクチン接種に関しては、スタッフはそれぞれの考えが尊重され、その諾否は自ら決定することとしています。
 他方、ワクチンにまつわる負の側面にも目を向ける必要があり、その解消に努めるべきであり、さらにワクチン普及が進んでも社会全体での感染予防策の継続徹底は必須であろうとも考えます。

 先日の先行接種の日、それまで多くの施設ではその長が最初に接種を受けてるように思えたので、住吉病院においても一番最初は院長でしょう!と私は思っていたわけです。ところが当日、外来診療が押してしまって接種予定時刻に10分ほど遅刻してしまいました。そして、駆けつけてみると理事長が何も言われずにさっと一番最初に注射を受けておられ、すでに旧病棟2階の接種後待機場所で悠然とグラウンドの桜を眺めておられました。

上:接種後待機しているスタッフ
下:某病棟看護師長創作の「アマビエとヨゲンノトリ」合体木像

 卒寿超えの御年での率先垂範、本当にこの御方にはかなわない、と改めて敬服した次第です。

 注射自体は特段の痛みはありませんでした。私を含む初回の接種者にアナフィラキシー反応を生じた人はいませんでした。私の場合は、翌日に注射したところ(私は左肩)を圧迫したり動かしたりする際に痛みましたが、肩が上に上げられないような事態には至らず、その日の夜には軽減しました。発熱はありませんでしたし、だるさについてはあまり感じませんでした。
 2回目の接種は初回から3週間後ですが、その際の変化もまた記録しておくつもりです。

 

 

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