Good thoughts, good words, good deeds.

私たちの年代を中心にしてリピーターが続出しているという、大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディー」を見てきました。

映画ですので、史実をそのままなぞったわけではありませんが、伝説のロックバンド”Queen”のリードシンガー、フレディー・マーキュリーの人生と、有名なチャリティーライブ、ライブ・エイドに向けた日々に焦点をあてた映画でした。若いころ耳にした数々の曲、「変わり者の天才」フレディー・マーキュリーの人物像にも触れ、かつまたストーリーも「グレーテストショーマン」同様にはじかれ者が仲間と成功を手にして舞い上がり、でも結局挫折して戻ったところは仲間という家族、という定番をなぞており、しっかり涙して見ました。

アフリカのザンジバル島で生まれ、ゾロアスター教の両親のもとに生育したファルーク・バルサラはフレディ・マーキュリーとしてその音楽で世界中の人々に素晴らしいメッセージを残しました。しかし、ゾロアスター教を進行する父上からは、道徳的でないようにみえるロックスターへのチャレンジを否定的にみられていました。

ゾロアスター教では「良き考え、良き言葉、良き行い(Good thoughts, good words, good deeds.)」が大切とされ、このことによって来世の幸せがもたらされると考えているそうです。そのような敬虔な信仰を持つバルサラ家において、フレディーが自らの名前を捨ててロックを始め、アルコールや薬物に浸り、性的奔放ともとれる一連の行動は父上にとっては、大切な教えに反した事ばかりだと映っていたのです。

しかし、劇中ではAIDSの発症を知ったフレディが孤独の中から「自分が何者であるかは自分で決める」と決断し、アフリカの人々の飢餓救済のためのライブ・エイドに出演するためにウェンブリースタジアムに向かうとき、両親のもとを訪れて「パパの教えにあったことをするよ」と話かけて固く抱擁をするシーンが心に残りました。

私たちは、リカバリーの理想を掲げ、それを社会に伝えようとし始めています。理想は良き考えであり、それを伝えることは良き言葉によらなくてはいけません。しかし、それ以上に、それだからこそ、自分たちができるさまざまな行動が「良き行い」でなくてはならないと思いました。

私たちができる良き行いとは何なのか。新しい年の宿題です。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。