湯治紀行@積翠寺温泉要害

武田神社から車でさらに山の中に入ったところにある積翠寺温泉に要害という温泉旅館があります。積翠寺温泉は鎌倉時代に発見され修験者たちに利用されていたそうで、武田信玄公の父上、信虎公は、甲斐統治の折にこの地に要害城を築城し、その山麓に諸病に大変効能のある鉱泉が湧出していることを知り、一族の療養の場とされました。この地で信玄公がお生まれになり、積翠寺には信玄公のお使いになった産湯を汲んだとされる井戸があります。要害城は、名の通り三方向を険しい山に囲まれ、正面の見晴らしは遠く南アルプスはじめ甲府盆地が一望できる場所にあります。永禄四年九月、川中島の合戦で上杉謙信の越後勢を撃退し、甲斐に凱旋した時ここで傷病兵を治療させたことから信玄公の隠し湯として知られています。

  

研修会の講師の方の宿をここにとらせていただいたある日、甲府駅に講師の方をお迎えして要害までお送りしたところ、フロントのおかみさんから「せっかくだからお風呂に入っていきませんか?」という温かいお言葉!しかもタオルまで貸してくださいました。もちろん大喜びで露天のあるお風呂場まで行ったことは言うまでもありません。

  

泉温は25.6℃と、温泉の基準値(25℃以上)をぎりぎりクリアしている鉱泉に近いものですが、pHは7.8の低張性弱アルカリ性低温泉で、お湯にはわずかに黄褐色が感じられ、うすい金気臭がしています。入ってみるとなめらかな泉質で、浴後もぬくもりが残り、肌触りもつるつるしています。

  

最高なのが露天風呂からの夜景で、静かな山間の静寂に包まれながらお湯に身を浸してながめれば、文字通り宝石のまち、夜の甲府の輝きを楽しめます。

後から家人に教えてもらったのですが、風水の考えでは、ここは全国80ヶ所にしかなく、山梨県内では唯一のパワースポットで、しかも温泉施設としては全国でも4つしかないところのうちの一つだそうです。身も心もリラックスできたひと時でした。やさしい宿のオーナーご夫妻に感謝します。

甲府積翠寺温泉要害様のホームページはこちら→http://www.yougai.co.jp/

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。