17年

1995年1月17日の未明、阪神・淡路大震災が起こりました。この世が「心の傷つき」に満ちている、ということに私が気付くきっかけとなった大災害でした。

この災害では多くのボランティアが活動をされ、その後のいくたびかの自然災害でも、ボランティアが活躍される端緒となったできごとでした。また、この大震災のころから個人の体験による傷つきが心の傷に単純化されたり、その回復には心のケアが必要と即断することや、当事者の立場の方の苦しみvsそれを理解できない第三者の支援という短絡的な図式を作ることの危うさが指摘されていました。

毎年、私はこの日に安克昌著「心の傷を癒すということ」作品社 に手が伸びます。当事者と、第三者という二分割ではなく、「当事者を理解しようとする第三者」が必要なのだと、この本から教えられました。たとえ、その人の体験が自分自身の記憶の中に備わっていなくとも、対話をすることで理解しようと試みること、自分が思い込んでいることと、自分の外側にあることを照合していこうとする努力が大切なのではないでしょうか。今年もこの本を手にし、個人としても法人のスタッフとしても、原点を思い出して活動をしようと思いました。

今現在災害に苦しんでおられる方々、また、今なおその体験を抱えながら懸命に生き抜いている多くの人々、それを支えようと力を出しておられる方々のすべてに幸せがありますように、、と思わずにはいられなkなりました。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。