ご家族の集い第4回

住吉病院で行っている家族心理教育シリーズですが、先月は私の体調不良のために薬局長の講演とさせていただき、今月、あらためて第3回として予定されていた「薬をうまく使いこなす」をお話しさせていただきました。

今回は、前日に弊法人の家族会の集まり「ひまわり会」があるという日程でしたが、2日連続参加となる5軒のご家族の方を含めまして多くの皆さまにお集まりいただきました。今回は、精神科薬物療法に関するお話で、効果や副作用を知り、処方を医師とともに適切なものに作っていくためにはどうしたらよいか、というお話でした。

    

精神科薬物療法では、

・さまざまにある薬の種類や特徴をよく知ること
・たくさん飲めば治る、という単純なものではないこと
・副作用を知り、それを減らしたり、副作用発現時の対処法を知ること
・なんでも薬で解決するというポリシーをもたないこと
などがあげられます。

  

すべての困りごとを「症状」とみなして薬で解決する、ということは生活の本質を見失ってしまうような気がします。ご家族の一人が病を得たときに家族メンバー全体に負担がかかり、元気が低下して孤立しがちになってしまうことが少なくありませんが、「家族の中で意見が食い違うこと」や「欲しいものがあるけれど、今はちょっと手持ちがない」などの出来事は、病気をお持ちの方がいてもいなくてもあるのではないでしょうか。そういったさまざまなことを、余裕があるときや、サポートを得られているときには自分たちで解決したりなんとか乗り切ったりしてきたのに、そのことを忘れてしまったりしているのではないでしょうか。

そして「病いを得ながらも、困りごとをコントロールして自分らしい生活をする」ことは、ご本人にもご家族にも大切なことだと思っていますので、副作用のように薬で負担が増大する事象を少なくしたいと思います。ご家族の皆さまの話し合いの中で、少しずつ元気を取り戻していかれる方に出会えると、ご家族の持っておられるナチュラルな力を実感します。

ご家族同士の全国組織としては”みんなネット”という団体があります。→ http://seishinhoken.jp/

「心理教育」ご家族の集い、第5回は11月5日の予定です。
<開催時間> 13:00~16:00

<開催場所> ケアセンター

<参加費>   資料代がかかる場合があります
           ご利用者さまのご家族以外の方の場合は別途お問い合わせください

お問い合わせ 公益財団法人住吉偕成会
電話:055-235-1521(代表)
家族心理教育担当  中谷(医局)/野沢(デイケア)/望月(医療相談室)

ホームページからのお問い合わせはこちらをご利用ください→http://www.sumiyoshi-hp.or.jp/mail.html

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。