ありがとう、林健太郎選手

  

6月27日に、小瀬陸上競技場で行われた、林健太郎選手の引退試合に行ってきました。

おりからの雨もあがり、スタジアムには6000人を超えるサポーターが林選手の最後の雄姿を見ようと詰めかけました。ヴェルディ川崎~東京ヴェルディ1969時代のサポーターもちらほらと見かけ、理不尽な事情でチームを離れたかつての名ボランチに別れを惜しんでいました。

  

試合前には、林選手のヒストリーがオーロラビジョンに映し出され、なつかしいヴェルディ川崎時代の林選手や、日本代表選出時のショットも披露されました。2006年に林選手が甲府に移籍し、後を追うように私も弊法人にやってきたのでした。試合は、前半は「林選手とゆかいな仲間たち」で久々に背番号4をつけた林選手から元日本代表前園選手へのヴェルディホットラインが見られました。また、ヴェルディ川崎時代から東京ヴェルディ1969に至るまで、ヴェルディの黄金得点パターンだった「サクドリ→やしけんPK」を演出してくれた名FW桜井直人選手が、現役時代そのままのキレキレドリブル(通称サクドリ)を披露してくれました。これもうれしかった!その後PKの場面もあり、元祖コロコロPK!ところがボールはポストにあたってしまい、私自身は林選手がPKを失敗したのを生まれて初めて見てしまいました。

後半はヴァンフォーレ甲府で31を背負って出場した林選手、周囲の必死のおぜん立てでゴールを目指しますが、なかなかならずに場内苦笑。場内からは何回も「は・や・し!は・や・し!」のコールが起こりました。藤田選手を投入して場内アナウンスでもホットラインが期待され、キムシンヨン選手までもが空気を読む中で、ビジュ選手は大活躍!微妙な笑いも漏れていましたが、ついに、後半にもゲットしたPKは見事に入れてやしけんGOAL!なんだかほっとした顔をしていたのが印象的でした。試合終了後のあいさつでは、この試合を開催するために力を貸してくれた多くの人々への感謝の言葉から始まり、最後は「いつか、このチームに貢献する形で戻ってきたいと思います。」でしめくくりました。

華麗なるプレースタイルで私たちを魅了し、サッカーの奥の深さを教えてくれた林健太郎選手。あの華麗なワンタッチのパスも、何気ないさばきにメッセージを込めたパスも、タイミングをさがしてくるくると出しどころを探す「イナギ・ルーレット」ともお別れですね。私のマエストロ・林健太郎選手、さようなら、そしてありがとう。いつかまた、どこかで出会えると信じています。

 

★林健太郎選手の所属チーム
 山崎Z→小山FC→桐蔭学園高校→駒澤大学→ヴェルディ川崎→ヴィッセル神戸
 →ヴェルディ川崎(2001年より東京ヴェルディ1969)→ヴァンフォーレ甲府
★代表歴
 U-16・U-18・U-19日本代表、ユース日本代表、ユニバーシアードバッファロー大会日本代表
 日本A代表
★通算記録
 Jリーグ/368試合23得点 ナビスコカップ/47試合3得点 天皇杯:37試合2得点
 日本A代表2試合0得点


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。