心理教育ネットワーク研究集会

心理教育・家族教室ネットワーク第13回研究集会が年3月19・20日の両日、久留米大学医学部精神神経科学教室主管で開催されました。 場所は福岡県春日市のクローバープラザでした。

今回、私は分科会6の「心理教育とスティグマ~偏見と闘うために~」のセッションで講演をさせていただきました。

私は「私たちがしてきたこと できること」というテーマでお話しさせていただきました。心理教育を一方的な教育の場としないで、ともに学びあうことと「自分のことについての当事者」の人が自分らしい方向性をみつけていけることを大切にしている実践の中で、自分自身で学ばせていただき、気づいたことを伝えさせていただきました。

一緒に分科会を受け持たせていただいた久留米大学の内野俊郎先生、福岡国際医療福祉学院の原口健三先生からは、スティグマの内在化の問題を教えていただき、数多くの先行研究があることを知りました。スティグマは国によっても異なっており、たとえば統合失調症という病いは日本では「難治性と危険性についてのスティグマ」であり、中国では「社会的能力と危険性についてのスティグマ」であることが明らかにされました。

Corrigan(2009)”Labelling Theory”についての話が記憶に残りました。スティグマを内在化する過程は、一般社会のスティグマやステレオタイプに、

1) 気づき、2)同意し、3)受け入れること なのだそうです。

心理教育をともに歩む一方の人間として、スティグマに抵抗する気持ちが重要であり、「自分が呼ばれたくない名前で呼ばれたくない」「自分自身とイコールではない属性で自分自身をさばかれたくない」という人間としての気持ちを大切にしたいと思いを新たにしました。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。