IPS勉強会20090420

4月20日に今年度第1回目(通算第9回目)のIPS勉強会を開催しました。新年度ということもあり、私を含めて22名の参加者がありました。山梨県立大学からは前教授の寺谷隆子先生、後任でいらっしゃる大塚ゆかり先生のご参加をいただきました。

最初に参加者の自己紹介をいただきました。大学を含め、新たに3つの機関からのご参加をいただきました。新年度のはじめということもあり、昨年のまとめをかねて「IPSの基礎知識」を講演いたしました。

 

IPSに基づく援助つき雇用で重要なのはcompetitive employment(市場原理のある競争的雇用)を目指すことであり、「障がいがあることによる限定的な雇用」は競争的雇用ではないということになります。また、競争的雇用を目指さないものや就労を準備することないし1回だけの職業紹介は援助つき雇用ではないとされています。

   

ダートマスの精神保健センターに端を発したデイケアからの転換研究、その後の14のRCTの結果などについても振り返り、IPSモデルの援助つき雇用についてエビデンスを重視した立場を確認しました。ただし、クラブハウスモデルにみられる過渡的雇用については、必ずしもIPSとの間で有意差があるわけではないとする研究もあり、寺谷・大塚両先生からもJHC板橋での実践から、過渡的雇用と個別職業紹介についてのコメントをいただいて、私の頭の整理はすすみました。

新たな年度については、次のような話し合いがなされました。

 ・今後も月1回IPS勉強会を開催する
 ・開催日は原則第4水曜日に固定する
 ・会場は県内をサーキットするようにする
 ・運営委員を決めてスムーズな勉強会開催を目指す
 ・会としての活動を拡大するかどうか、検討する
 ・メーリングリストの設置を目指す

懇親会も含めて、大変有意義な会でした。1年を経過し、就労支援への熱の高まりを実感できた会でした。ご参加いただいた皆様に感謝いたします。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

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(wrote:財団法人 住吉病院