未来は予測するものではない

「未来は予測するものではない、選び取るものである」という言葉があります。

これは、有名なヨアン・S・ノルゴー氏(デンマーク工科大学教授であり、デンマークの原発拒否という国家的エネルギー哲学を形成することに大きな寄与をした学者)の言葉です。

ヨアン・S・ノルゴー氏は、1970年代から、環境的に持続可能な社会の実現のためには、現在の「高エネルギー消費社会」を「低エネルギー消費社会」へと社会自体が転換していく必要があるとして、技術的/定量的な分析を続け、その結果から「低エネルギー消費社会」への転換は十分可能であると主張してきたのです。そしてその主張は国を動かし、世界にデンマークの環境哲学が広がりました。

かつては先進的なことをやってきたはずの組織も、いつかは動きも鈍くなり、先進の歩みを止める時が来ます。その時には、かつてと違った環境におかれた組織は老朽化して柔軟性を失い、変化しつづける社会のニーズに応えることが困難になってきているでしょう。改革のための新たなプランも、組織を維持するためのつぎはぎだらけの場当たり的対応に追われてストップしたままになっていきます。

ハードにしばられた組織においてもソフトは日々変化できそうですが、ますます忙しくなる日常の業務をこなすことで精一杯で、余力がなくなっていきます。そんな組織の状況に対して、危機感を敏感に感じ取った若い人から「この組織は一体どうなっていくのでしょうか?」と尋ねられるかもしれません。あるいは、先見の力のある人は、何もいわずにそっと現場を去っていくかもしれません。

もしも、私がそういった組織にいたならば、尋ねた人に「どうしてそんな他人事みたいなことを言うの?」と思うでしょう。「では、あなたはどうしたいの?あなたがどういう組織にしていきたいのかじゃないの?」と聞き返すでしょう。「私は、こうしたい。あなたは?」と投げかけるでしょう。

誰かがなにかをしてくれる。この組織は何かが変ればうまくやれる。組織が変ってくれればなんとかやれる。。。。そういう考え方をしていた時期が私にもありました。だけど、本当は「自分がなにをしたいのか。自分はなにをすることができるのか」は常に心に持っていなければならないのではないでしょうか。それを支えるためには哲学と理念が欠けてはならないとも思います。

「いつか誰かがなんとかしてくれる」では「2部に落ちちゃう」ってことを私たちは知っているはずです。

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(wrote:財団法人 住吉病院