ストレス関連障害
- 2008.02.17
- 日記
院長による勉強会は「神経症性障害/ストレス関連障害」に入りました。
かつて「神経症」と呼ばれていたものは不安性障害・ストレス関連性障害・身体表現性障害に分類されるようになりました。 この会ではパニック障害・強迫性障害・全般性不安障害についてお話ししました。
パニック障害は有病率3%前後もあるという、めずらしくない病気です。パニック発作という自律神経系の亢進症状と、不安・恐怖感と、不安を感じるような場所を回避する、抑うつなどが併発します。全部が個人の「気の持ちよう」ではなく、パニコーゲンと呼ばれる薬物や物質によって発作が引き起こされることもあります。
治療としてはSSRIsやベンゾジアゼピン系抗不安薬の投与、認知行動療法的カウンセリングやリラクぜーションなどがあります。
強迫性障害は「手が洗うのがやめられない」とか「確認したくて仕方がない」という症状で表されるもので、「意識から振り払おうとしても、どうしても振り払えない強迫観念」と「自分でも馬鹿らしいと思っているのに、強迫観念を打ち消す”儀式”強迫行為」の2つの症状から成り立っています。強迫行為は、頭に沸いてきた「強迫観念」を一時的にやわらげますが、これは長続きせずにどんどんとエスカレートしていくのが特徴です。依存症の方の依存的行動に近いものがあり、強迫行為よりも適応的な行動パターンを身につけていくことが必要になります。
(wrote:財団法人 住吉病院)
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