IMR(リカバリーと病気の自己管理)研修会・第一報
- 2017.12.10
- 日記
IMR(Illness Management and Recovery)は、精神障害者の方々のリカバリーのために効果があるとされる複数の支援方法を組み合わせ、総合的に提供できるように開発されたプログラムです。このプログラムを提供することによって、精神障害者当事者の方々が自分の力でリカバリーの道を歩んでいかれることを後押しします。IMRは、Illness Management and Recoveryの略称です。日本精神障害者リハビリテーション学会では、IMRは「疾病管理とリカバリー」と訳されています。(リカバリーのコツおさらい支援法HPより:http://recovery-kotsu-ken.blogdehp.ne.jp/)
IMRはアメリカ合衆国保健福祉省薬物乱用・精神衛生サービス局 SAMHSA (Substance Abuse and Mental Health Services Administration)により、科学的根拠に基づく実践プログラム(EBP;Evidence-BasedPractices)として実施・普及を進めるための、EBP実施・普及ツールキットの1つで、日本精神障害者リハビリテーション学会は、SAMHSAの承認を得て、他の関係団体と協力しながら、その最終草稿に基づいて4プログラムのEBP実施・普及ツールキット日本語版を出版しました。
出版されたプログラムは次の4つです。
●包括型地域生活支援プログラム(ACT; Assertive Community Treatment)
● 家族心理教育(FPE; Family Psycho-Education)
● IPS・援助付き雇用(SE; Supported Employment)
● 疾病管理とリカバリー(IMR; Illness Management and Recovery)
弊法人ではアディクションへの種々のアプローチについて学び、取り入れるとともに、精神疾患をお持ちの方々にも有効な支援を模索しており、ACTの概念を重視する訪問看護センター「きらり」、FPEとしての「ご家族のつどい」、IPS援助つき雇用の理念をもとにする「すみよし障害者就労支援センター」そして病院の就労支援部門に加えて、作業療法・デイケアでIMRの実践を行っています。
こういった支援の提供とともに、相互で学び合い支え合うピアサポートを重視したアプローチをとることを意識しています。蛇足ですが、法人内に3人ファシリテーターがいるWRAP(元気回復行動プラン)ですが、EBPの1つとして取り入られてはいるものの、WRAPの源流は治療や教育プログラムではない、との思いから、治療の一環ではなく、枠組みの外で月1回のクラス、年間1回程度の集中クラスを開催しています。
さて、今回、COMHBO地域精神保健福祉機構さまの主催でIMR研修会が山梨県で初めて開催される運びとなりました。まだCOMHBOからは正式の発表はありませんが、ちょっぴりご案内をいたします。私と弊法人スタッフも裏方として参加させていただく所存です。
疾病管理とリカバリー(IMR; Illness Management and Recovery)研修会
(予定・案)
日時:2018年2月11日(建国記念の日・日曜日)
午前9時半~午後4時
場所:山梨大学飯田キャンパス
定員:120名
講師:内野俊郎先生・坂本明子先生ほか
詳細はまだ未定ですが、ご興味をお持ちの方は、どうぞカレンダーに印をつけていただいて、今後発表される情報にご注目いただきたく存じます。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
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