講演会のお知らせ
- 2016.01.05
- 日記
山梨県精神障がい者家族会連合会(しゃくなげ会)さま主催の講演会が開催されます。弊法人からも私ともう1名のスタッフがお手伝いさせていただくことになりました。
日時:2016年1月16日(土)
午後1時開場
午後1時30分開演~4時50分
場所:山梨県立大学飯田キャンパス大講堂
※会場案内はこちら→
http://yarimashoukai.blogspot.jp/2012/01/blog-post_24.html
対象:当事者・家族・支援者のみなさん
第1部 講演
「障がい者権利条約が息づく町がみえますか」
藤井克徳氏(日本障害者協議会代表)
第2部 シンポジウム
「孤立する、家族当事者をなくすには」
シンポジスト 工藤忠誠氏(精神保健福祉士)
雨宮清昭氏(県家族会副会長)
志村陽子氏
(北杜市障碍者総合支援センター保健師)
司会 中谷真樹(住吉病院 院長)
助言者 藤井克徳先生
主催:山梨県精神障がい者家族会連合会(しゃくなげ会)
27年度県地域自殺対策強化民間団体等支援事業
申し込み・問い合わせ先
山梨県障害者福祉協会 事務局
※ホームページに問い合わせ先の情報があります→http://sanshoukyou.net/
障害者権利条約は、2006年12月13日に国連総会で採択されました。その採択に至る過程において、世界中の障害者団体は“Nothing about us without us:私たち抜きに私たちのことを決めないで”を運動のスローガンとしました。
日本政府は、権利条約に2007年9月28日、署名し、課題は残しながらも、障害者基本法を改正し、障害者総合支援法、障害者差別解消法などを成立させました。そして2013年12月になり、障害者権利条約は批准されたのです。批准によって、同条約は憲法と法律との間に位置づけられることとなり、同条約に反する国内法を作ることは許されなくなったわけです。
しかし、批准後も投票権の行使へのハードル、差別解消法の制定が十分であるか、福祉的就労で働く障害者の経済的問題、家族依存、社会的入院・社会的入所、制度の谷間の障害の問題など、課題はまだ多いと思います。そして権利条約19条にある「自立」、すなわち障がいを持つ人が必要な支援を受けながら自己決定に基づいて、地域社会で自由に生活することであると示されていることについて、非障害者であれば直面しないであろう困難に対して提供されるべきとされる支援が十分に提供されているかどうかは大きな課題です。
社会的障壁の撤廃も、合理的配慮の提供も、これまでの「非障害者」視点での社会通念を破壊する作業かもしれません。これまでそのようなことを考えもしなかった大多数の人々にとって、障がいを持つ人の主体を尊重し自己決定権を第一とする考え方は簡単に受け入れられるものではないかもしれません。ただ、現状の差別状態を看過していることが必ずしも責められることではないとも思います。社会的障壁となる「慣習」は多くの人々の無意識に侵入しているものと思います。
大切なのは、差別状態を非難することではなく、どうすればすべての人の平等を保障する権利条約の趣旨を実現することができるようになるのか、立場の違いを越えて「いっしょに」考えることだと思います。この講演会がそのような「考えること」の一歩となるきっかけになることを祈っています。皆さまどうぞご参加ください。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
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