在宅ホスピスはリカバリー支援

さる5月10日に、日本精神科看護技術協会主催の「認定看護師に関する研修会」の一部であるスタートアップ研修会(基礎精神科看護)「精神疾患論」で1日講義をさせていただきました。

1日という短い時間でしたが、地方で私の「働いて元気になる!」の講演を聴いて下さった方との再会があったり、他にも多くの熱意のある受講生の方々から当方も刺激を受けて、お話をさせていただきました。

講義終了後に何名かの方と交流させていただきましたが、その中のおひと方は在宅療養ステーションで活動されておられるとのことでした。似たような”熱”と信念、その方のやりがいや人生上の目標とお仕事がマッチングしている人から醸し出されてくる充実感のオーラが出ているような気がしました。がんの末期にある方を身内も含めて何人もお目にかかってきましたが、その方々の望みの中には「慣れ親しんだ家で過ごしたい」「有意義な毎日を過ごしたい」という思いがあったような気がします。

病いや困難があったとしても、自分の望んだ地域でその人らしく日々を過ごし、親しい人々と交流し、最後の日があるとしても、その日まで自分らしく生きて行くことは、メンタルヘルスの分野以外でも当然に目指されるものだと思っています。私は、講演でよく「回復不可能の病いをもっている方にリカバリーはあるのですか」と尋ねられることがあります。私は個人的な自分と自分の家族との間で体験したことをお話しして、リカバリーがあることをお伝えするのですが、実践でここまで深く熱くそれを実践されている方に出会えたことは、講義をさせていただいたことへのご褒美のような気がしました。

「在宅ホスピスのサービスはリカバリー支援である」ことがまさしく腹にすとん、と落ちて、在宅支援の可能性の広がりを感じることができました。

NPO法人楓の風のスタッフの方、ありがとうございました。

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