抗精神病薬をシンプルに使いこなすためのEXERCISE
- 2010.09.29
- 日記
9月24日、住吉病院では8月24日の弊ブログでご案内した通り、医療法人清和会吉南病院内科部長の長嶺敬彦先生にご来院いただいて講演会を開催いたしました。会場のアルコールセンター会議室は弊法人ご利用者の皆さま、スタッフで埋まりました。
長嶺先生は、ユーモアを交えながらわかりやすくお話をしてくださいました。代表的な精神科疾患の一つである統合失調症についての内容もあり、現在の医療状況のもとにあっては、3つの病があると話されました。それは
第1の病い・・・・統合失調症(心の病い)
第2の病い・・・・スティグマ/偏見(社会的な病い)
第3の病い・・・・身体合併症(薬による病い)
ということでした。抗精神病薬が精神病の症状に有効な量というものがあり、それを超えて大量に投与しても副作用ばかりが増えてしまい、かえって生活のしづらさが増加してしまうことを強調されていました。したがって、処方薬は副作用が出ないようにしながら病気の治療に必要な最低限の量にしていくことが重要で、そのためにチャレンジすることが大切だというお話でした。
ご講演が終わり、利用者の方からも質問がありました。弊病院は具体的な薬物治療については精神科専門薬剤師が服薬管理指導業務の中でコンサルトさせていただいているのですが、ご質問では「幻聴が出るときに”自分を信じる事ができなくなる”が、自分を信じる事ができるようになれば幻聴もよくなると思う」というものと、もうひとつも「自分を信じるにはどうしたらいいか」というものでした。
長嶺先生からは「自分自身を信じるということはとても大事なことであり、夢や身近な目標を持ち、楽しみをみつけ、”こうなりたい”と思うことが大切」というお答えをいただきました。
同席させていただいた私も、たいへん有意義な時間を過ごすことができて幸せでした。
私どもの病院では服薬管理指導を通じて入院されている方の抗精神病薬減量の実践をしておりますが、ご講演によって背中を押していただいた気持ちがし、薬局スタッフともども元気をいただきました。本当にありがとうございました。
最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。
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