当院における感染性腸炎発生についてお詫びとご報告
- 2008.04.16
- 日記
住吉病院ホームページでもご報告申し上げましたノロウイルスによる院内感染につきまして、あらためてお詫びを申し上げますとともに、ご報告申し上げます。
当院では院内感染対策委員会を定期的に開催し、給食施設・食材の衛生管理にも万全を期する等、日常的に各種感染対策を講じてきたところですが、本年3月31日に第3病棟で1名の患者様が下痢症を発症したのを皮切りに、いったんあらたな発症の方を確認できなかった数日をはさんで、4月16日までの間にその汚物の処理等にあたったスタッフ等3名、入院中の患者様29名が下痢・嘔吐症を発症いたしました。
当院では4月14日に中北保健所に発生状況を報告し、15日に検査によりノロウイルスによる集団感染と判明しましたので、ここに謹んでご報告し、お詫び申し上げる次第です。
当病院の玄関等には以下のような掲示をさせていただきました。
<発生の原因>
下痢症の患者さんが3病棟内に限局したことから、院内給食による食中毒ではないと考えられました。最初は、ノロウイルスを持った患者様、または患者様のご家族やお見舞いにこられたお客様から院内に持ち込まれた可能性がありますが、侵入経路は現在のところ確定はしておりません。看護スタッフの2名は汚物処理に当たって、マスク・エプロン・手袋使用等、マニュアルに即した処理を行いましたが感染しました。病棟内の伝播の経過を見ると空中に飛び散った湿性の飛沫、あるいは乾燥汚物による経口感染が重要な要因になったことが推察されました。
<ノロウイルスによる症状>
吐き気や嘔吐、下痢、発熱等で、通常はこれらの症状が続いたあと数日以内に治癒し、通常後遺症も出ないとされています。また感染しても、軽い風邪のような症状の場合もあります。
<法人における対策>
院内感染防止対策マニュアルに沿って、発生した病棟病室等の床、ドアノブ、廊下を1日に数回清掃や消毒を実施するとともに、医師や看護師等も、マスク、エプロン、ゴム手袋を替えながら対応しています。
幸いなことに、ここまでどなたも軽症でしたが、二次感染拡大防止の目的のために、4月17日現在においては
・作業療法室(4月14日決定)
・デイケア/ナイトケア部門(4月16日決定)
・すみよし作業センターによる食品の製造ならびに販売(4月16日決定)
・ベーカリー&カフェ「ぱれっと」の営業(4月16日決定)
の各活動を当面中止といたしております。下の2つに関しましては、現在のところ、作業センターおよび「ぱれっと」においては製造・販売担当者に症状を呈している者はおりませんが、汚染予防と消毒清掃の徹底のための措置です。また、18日に予定されておりました家族会での講演会「しごとのある暮らし」は延期とさせていただきました。
給食部門の職員の検便を行いましたが、本日、保健所からは「被検査者全員がウイルス検査で陰性」とのご連絡をいただいております。
当病院をご利用の皆様におかれましては、手洗い、うがい等の励行をお願い申し上げます。また、3病棟へのご面会は現在ご遠慮いただいておりますが、他病棟におきましても、できるだけ短時間としていただきますようにご理解とご協力を、何卒よろしくお願い申し上げます。
現在は、法人施設全体で、ウイルス汚染拡大防止のための清掃を行っているところです。万全を期したつもりではありましたが、関係者の皆様にも多大なるご心配・ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
私どもは、今回の事態を大きな反省材料といたしまして、今後一層の衛生管理を徹底し、より良質の医療福祉サービスをご提供すべく努力を続けていく所存でございます。
平成20年4月17日
住吉病院 院長 中谷真樹
(wrote:財団法人 住吉病院)
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