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当事者スタッフという立場2 - 公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院

当事者スタッフという立場2

の記事の続きです。

活動療法部補助スタッフ(WRAPファシリテーター)の感想:
感想

 この感情は何だろう。これが、私が今回の講演を聴いて振り返る中で感じたことです。働く当事者である人たちが今、世界に多くいる感動にも似た感情と、自分もそうなのだという何とも誇らしく思う気持ち。これが講演を聴いた率直な自分の感想でした。しかし、自分でこの講演を振り返りながら思ったことは、そんな自分の思い上がりに終止符を打つどころか、その感情に説明をつけて整理をするものでした。私はこの講演を聴くことが許されたことを心から嬉しく思います。

 働くということは、当事者にとって社会と繋がり続けるための、医療・福祉とは別の、生きるためにも必要な希望なのだと感じました。医療や福祉は人を生かしてくれます。でも、人としてもっと大事なことはこの世にあふれています。自分の中にも、きっとあります。医療や福祉は人に生きるための力を与えてくれ、そのためのスキルを教えてくれます。そして、元気にしてくれます。しかし、そこから先はその人にかかっています。生きる力をつけ、スキルを身につけ、元気になるのは、その人なのだと改めて確認しました。

 働く中でジレンマや葛藤を抱えるのは、果たして当事者だけなのだろうか、いやそうではないはずです。これらは非当事者であっても抱える問題ではないかと思います。また、職務の役割や価値はその人がその人の力で築き上げるものであり、社会が決めてよいものとは中身が違うと思いました。利点にも同じことが言えると思います。社会に生きるものとして、社会に従うのではない。社会に生きるのなら、社会と共に生きることが自然なことなのだと再認識しました。

 サービスについて考えると、ACTの対象になって雇用されるのは、決して当事者に慈悲の目が注がれているのではなく、その人の能力を、できるということを信じてもらえている証しであると、私は考えます。そして、COSは当事者が特別に見えてしまうサービスではなく、当事者がより非当事者と区別なく特別視されないための方法であると考えます。また、集中的ケースマネージメントを受けるのは恥ずかしいことではなく、社会資源を利用する術を学ぶところに意味があると考えます。様々なサービスが社会には多く、殊に障害に関して言うと勉強する場も専門家も支援の一部として存在し、実際に医療・福祉に関係する多機関・多職種の人たちが、協力して現代社会を担っていると私は信じています。もちろん、障害者と呼ばれる当事者も、社会を担う社会の一員に違いないのです。社会と個人は分けては考えられないと私は思います。それは、人が社会を作るのではないかと思うからです。サービスは社会の一部です。社会資源なのだと、私は再確認しました。

 「障害とは」とか、「社会とは」といったものに定義を下すことは困難です。しかし、障害とは、社会とは、と今回、自分に問いかけてみたことが何よりの自信に繋がりました。社会は時に冷たく思えます。それは、社会が温かい人で形成されているためなのだと思います。温かい人たちはお互いを傷つけまいと感情を抑えることがしばしばあるからです。また、障害者である私は、社会の温かさにも不信を抱く時があります。温かすぎる、温かさ。これが不思議です。こんなにも障害者とはサービスによって守られなければならないほど「弱者」なのか、と思ってしまいます。障害者は社会の中で自然に生きることができないのだろうか、と思ってしまいます。しかし、これが素直ではないことに気づきました。この講演を聴いて学んだことは確かに、歴史やサービス、働くということについてです。歴史では当事者の社会進出を、サービスでは当事者の社会参加を、働くということについては当事者の社会の中で生きていく、という強い想いを感じました。しかし、その中で私はそれぞれにある当事者と非当事者の真のパートナーシップに触れることが出来たように思いました。歴史にしてもサービスにしても、働くということに関しても、決して一人で出来ることではなく、パートナーシップがあればこその成功の形であると思いました。リカバリーやエンパワーメントもパートナーシップに関連していると思います。一人では、難しい場合もあるからです。当事者サービス提供者に限定しませんが、人があってこその職業であることを考えると、これもパートナーシップが発展を可能にしていくと思います。

 当事者と専門家の真のパートナーシップは、可能と考えます。人と人の真のパートナーシップと言い換えても、それが可能だと思うからです。パートナーシップとは、協力のことです。当事者と専門家、役割に違いがあるだけで、しかしそれすらも、人としての個性の一部です。だから、個性を生かすように、それに似た活動がパートナーシップという形で社会に反映していくのだと私は思います。

 私にとって今回の講演は、「社会」について勉強になるものでした。社会の中で生きていくために自分が頑張って合わせる場合、それは社会の中に生きている他者に合わせることだと思います。しかし、社会は個人の集合によってなるものです。社会に自分を合わせたり、他者に合わせてもらったりする中で大事なことは、その個人を認め、受け入れることだと思います。どのような社会なのかを決定するのは、自分次第なのだと再認識しました。社会は、自分次第です。

 今回の講演で受け取った自分なりの答えをこれからも深めていきながら、今の仕事に生かしていこうと思います。そして、今の自分の働き甲斐や生き甲斐に繋げていきたいです。
 ありがとうございました。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。


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